プロ棋士の思考術 依田紀基著 PHP新書 [上達のヒント]
本書は囲碁の先生の本だ。このブログでは将棋のことを書くことが多いが、囲碁もちょっと好きだ。
依田さんは現在無冠ながら、いつも注目している。本書はその応援したい気持ちと立ち読みでは面白すぎで買った。
棋士はテレビの対局ぐらいしか見られないので、物事をどのように考えているかとか、生い立ちなどはほとんど知ることはできない。(羽生さんは別格ですけど)
本書では彼の生の姿がかなり書かれているので、囲碁に興味がない人でも読めると思う。
私が気になった点は以下の通り。
1.碁が弱い碁打ちの人生ほど、みじめなものはない。
2.名人になりたければ、なる前から名人の心を持って、そのように振る舞えばよい。
3.心で負ければ、現実でも負ける。
4.勝負師にとって、恐るべきは虚仮の一念の希薄化である。
5.希望に向かう船にはどんな風も順風に働く。
6.イチローは「バッターボックスに立たないと見えない風景がある」と言った。
7.ツキを得たいなら、親孝行せよ。
8.碁が強くなるには感動しなくてはならない。
9.答えのないものを考え続ける習慣が人間を強くする。
10.途中経過に悲観することはない。
このほかに、依田先生は、これからの社会の向かう方向性を示唆している。それは「プロフェッショナルな社会」と言うことだ。
このことは、梅田望夫さんや田坂広志先生も書かれている。自分の職業が何であれ、自分がその道でプロであると言えるレベルと目指していこう。
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